「実は、主人が最初は反対だったんです。」
以前ご相談に来られたお母さんが、少し笑いながら話してくださいました。
理由を聞いてみると、
「海外なんて危なくないの?」
「子どもの学校は大丈夫?」
「そんなにお金をかける意味があるの?」
ご主人は心配だからこそ、反対していたそうです。
親子留学を考えるご家庭では、実は珍しい話ではありません。
お母さんは子どもの将来を考えて一歩踏み出したい。
一方、お父さんは家族を守る立場として慎重になる。
どちらも間違っているわけではないんですよね。
だから私は、相談を受ける時には「説得する方法」をお話しすることはありません。
まずは、ご夫婦それぞれが何を不安に感じているのかを整理することのほうが大切だと思っています。

実際、そのご家庭も話を重ねる中で、
「英語が目的じゃないんですね。」
と、ご主人の考え方が少し変わったそうです。
海外へ行くことが目的ではなく、
子どもが違う文化や価値観に触れ、自分で考え、自分で選ぶ力を育てる。
その考え方に納得できたことで、ご夫婦で同じ方向を向けるようになったと話されていました。
もちろん、親子留学がすべてのご家庭に合うとは思っていません。
日本でしかできない経験もたくさんあります。
だからこそ、「行くべきか、行かないべきか」を決めることよりも、ご家族にとって何が一番大切なのかを一緒に考えることが大事だと思っています。
私自身、15年以上フィリピンで生活し、子育ても経験してきました。
その中で感じるのは、子どもに与えられる一番大きな財産は、親が答えを決めてあげることではなく、「選べる人生がある」と知ってもらうことではないかということです。
もし今、ご夫婦で意見が違っていても、それは決して珍しいことではありません。
実際には、そこから少しずつ話し合いを重ね、ご家族なりの答えを見つけていく方が多くいらっしゃいます。
そんなお話も含めて、現地で実際に生活している立場からお伝えしています。

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