「子どもを変えたくて来たんです。」
親子留学を終えて帰国される前、お母さんがそんな話をしてくださいました。
でも、そのあと少し笑いながら続けて言われた言葉が印象に残っています。
「変わったのは、私のほうでした。」
最初は、子どもの英語や学校のことばかり考えていたそうです。
友達はできるだろうか。
授業についていけるだろうか。
環境が変わって、ストレスを感じないだろうか。
親なら誰でも考えることですよね。
ところが実際に生活を始めてみると、子どもは思っていた以上に柔軟でした。
新しい友達と遊び、学校にも少しずつ慣れ、毎日「今日はこんなことがあったよ」と話してくれるようになったそうです。
一方で、お母さん自身は、最初の頃は慣れない生活に戸惑うこともあったと言います。
スーパーで買い物をしたり、現地の人と簡単な会話をしたり。
日本では当たり前だったことが、少しだけ勇気のいることになりました。
でも、その一つひとつを経験するうちに、
「できないと思っていたことも、案外できるものなんですね。」
そう感じるようになったそうです。

親子留学は、子どものためだけの時間ではありません。
親自身も、新しい環境の中で少しずつ視野が広がり、自分の考え方が変わっていく時間でもあるのだと思います。
私は15年以上フィリピンで生活していますが、日本とフィリピン、どちらが良いという話ではないといつも感じています。
どちらにも良さがあります。
大切なのは、「こういう生き方もある」「こんな考え方もある」と知ることです。
それは、お子さんだけではなく、親御さんにとっても同じなのかもしれません。
親子留学は、英語を身につけることだけが目的ではありません。
子どもが将来、自分の人生を自分で選べるようになるために、世界にはいろいろな価値観や生き方があることを知る。
そして親自身も、新しい選択肢に気づく。
そんな時間になることがあります。
もし今、「うちの家庭に合うのかな」と迷っているのであれば、急いで答えを出す必要はありません。
まずは話をしながら、ご家庭にとってどんな選択が一番良いのか、一緒に考えてみることも大切だと思っています。

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