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英語嫌いな子どもでも自然に話せるようになる理由。

  • 2025.11.28

こんにちは、ドマゲティ英語留学&移住センター(DEEC)代表の増田です。

今回は「英語嫌いな子どもでも自然に話せるようになる理由。」というタイトルで、公的・信頼できる研究、他国のイマージョン/バイリンガル教育の制度、そして当センターで見てきた実例を交えて、「なぜ英語が苦手・嫌いな子どもでも、インター校で自然に英語を話すようになるのか」を丁寧に解説します。

 

1.英語学習理論・研究が指し示す「自然に話せるようになる理由」

まず、言語習得に関する研究や言語教育の理論から、「英語嫌いな子でも話したくなる環境・仕組み」がなぜ効果を持つかを見てみます。

●イマージョン教育(Immersion Education)の力

イマージョン(浸す・浸透させる)教育とは、日常の授業や教室活動を対象言語(この場合、英語)で行い、子どもたちをその言語に「浸らせる」方式です。多くの研究で、「聞く・話す機会」が多ければ多いほど、子どもは言語を「学ぶ」よりも「自然に身につける」ことができる、とされています。

言語が教科そのものの中で使われ、生活の一部になることで、拒否感や抵抗感が減るという効果があります。やはり触れる機会が多いことが肝心ですね。

 

●可理解なインプット

Stephen Krashen など言語習得理論で有名ですが、「子どもが理解できるレベルの英語を繰り返し聞くこと」が習得を促進するという理論があります。

完全にわからない英語で始まると不安が大きいですが、少しずつ、「理解できる単語・表現・ジェスチャー・視覚情報」が伴うインプットがあると、子どもはその中から意味を拾っていき、発話に進むモチベーションを持ちます。

たとえば、イマージョンスクールの教師が語を簡単にしたり、視覚教材や図解を使ったりする実践はこの理論を生かしたものです。

*上記は学校により体制は様々です。

 

●環境・活動を通した学び

子どもにとって、「英語を勉強する」より「英語で遊ぶ・活動する」「友だちと話す」「何かを創る・発表する」などが楽しい場面が多いと、言語の壁が心理的に下がります。

英語を話すことが「正解を目指す苦しいこと」ではなく、「やってみたいこと」になれば、自然と発話するようになります。

外国のイマージョンスクールで、「歌・ストーリー・ゲーム・プロジェクト学習等をたくさん取り入れているクラスの方が、生徒の発話量/自信がより早く高まる」という報告があります。

 

●適切なサポート体制と教師の工夫

英語嫌いな子どもにとって、「間違えること」「恥ずかしい思いをすること」が発話を躊躇させる大きな要因です。

いいインター校では、発話・間違いを恐れない環境作り、優しい教師・バディ制度、小グループでの発話練習、言い換え・リピート・フィードバックなどが取り入れられています。こういう「心理的安全性」があるクラスだと、発言が増えるというデータがあります。

 

●臨界期・若年期の言語習得能力の強さ

脳の発達上、幼児〜子どものうちは言語を吸収する能力(語彙・発音・構造など)が非常に高い時期があります。早くから英語に触れることで、「聞く耳」「発音の習慣」が身につきやすく、発話の抵抗も少なくなる可能性が高いです。

*3つ子の魂、百までも。

 

 

2.当センター(DEEC)で見られた「英語嫌いでも話し始めるプロセス」の実例

続いて、DEECで実際に親子留学をサポートした中で、「英語を嫌っていた子ども」がどのように自然に話すようになったか、その変化のプロセスをいくつか紹介します。

 

〇ケース A(幼児・Kindergarten)

英語の歌・挨拶も避け気味。「間違えると叱られるかも」の不安が強かった。

教師が繰り返し語りかける・歌やダンスなど楽しいアクティビティを多くして、発話を促す。休み時間のバディペア制度(英語が得意な友だちと組む)あり。

数週間で恥ずかしさが減り、「Hello!」「Can I play?」など短いフレーズを話すようになった。

半年で友だちとの遊びでの発話が増え、1年で授業中の発表・答えの機会にも手を挙げられるようになる。

 

〇ケース B(低〜中学年)

英語の指示は聞けても話すのが苦手。間違いを怖がる性格があった

家庭で英語の絵本読み聞かせ・動画視聴。学校で EAL 補講あり。教師が間違いを優しく正す。

クラスメイトとのグループワークで会話する時間を意図的に設ける。

約 3~4 か月後、発話量が少しずつ増える。最初は「Yes / No」で答えていた質問に長めの文で答えるようになる。

1年後、「Why / Because」を使った理由づけの答え・発表ができるようになる。

 

〇ケース C(中学年以上)

英語は学校で必要だから聞くが、話すのはあまり主体的ではない。

英語発表プロジェクト・ディスカッション・宿題で英語を使う課題がある。

教師のフォローが手厚く、発言を促す。

家庭での英語会話ルールを少し設ける。

「Chores in English/日常で使う表現を英語で」の時間を家庭に持つ。

半年で発言回数が増え、間違いを恐れずに話すようになる。

1年で教科の発表・ディスカッションで意見を言えるようになり、話すスピード・語彙も増える。

発表後に自信がつき、「もっと英語で話したい」と思うようになるケースが多い。

 

 

3.「嫌い」から「話したい」に変わるための環境づくり:親としてできること

英語を嫌う理由はさまざまです(恥ずかしさ・間違い・理解できない・授業が退屈など)。親として、それを自然に乗り越えるためにできるサポートを以下にまとめます。

 

〇アクティビティベースのアプローチを尊重する

歌・ゲーム・役割演技・工作など、英語を使うけど遊びのような場面を多く。楽しい経験が「英語嫌い」を溶かす。

 

〇間違いを肯定し、褒める習慣を作る

間違えたら叱るより「よく聞いて答えたね」「すごい発想だね」など、肯定的なフィードバックを重視する。教師や家庭で同じ態度があることが大事。

 

〇「日常英語」の場を作る

家庭で簡単な英語会話やフレーズを使う時間を持つ。学校以外でも英語が“言葉として使われる経験”を増やす。

 

〇ゆっくり・段階的に学ぶ機会を持つ

複雑な文法や専門用語は少しずつ。最初は理解中心、その後話す・発表へ漏れなく進めるような補習・サポートを使う。

 

〇教師とのコミュニケーションを取る

子どもの性格・英語苦手ポイントを学校に伝え、サポートをお願いする。特に発話を促す機会を増やしてくれるかを確認しておく。

 

 

4.公的研究からの補足:成功しているイマージョン教育の共通要因

 

幼児期・言語獲得期の子どもが英語を話せるようになる環境には、以下のような特徴が多くみられます。

頻繁に・日常的に英語に触れる:授業だけでなく休み時間・行事・友だちとの会話等で英語が使われる機会が多い。

インプットが「理解可能な範囲」であること(視覚・ジェスチャーなど):わからない英語でも、図・模型・繰り返し・身振り手振りなどで意味が伝わるようにしてくれる教師・教材があるところを選択する。

楽しく・意義のある活動として英語を使うこと:目的なしに話すのではなく、本物の活動・プロジェクト・遊び・発表などがあって、「話すから意味がある」「話すから楽しい」という状況がある。

仲間や教師のサポートがあること:バディ制度・発話機会を教師が意識的に作ること・間違いを恐れないクラス雰囲気など。

 

 

5.まとめ:英語嫌いな子でも自然に話せるようになる“流れ”と期待値

英語が苦手・嫌いな子どもでも、インター校通学で自然に話すようになる理由は、「聞く量が増える・発話機会がある・間違いを恐れない環境・楽しい活動」といった要素がそろうからです。

最初は戸惑い・恥ずかしさがあるのが普通ですが、その壁を越えるプロセスが学校や家庭で整っていれば、数か月で短いフレーズ、自分からあいさつ・発問する力が出てきます。1年経てば発話量も増え、表現も豊かになってきます。

親としては「どんな活動で発話を促しているか」「教師がどれだけ子どもを安心させてくれるか」「家庭での英語使用をどれほどサポートできるか」を見ておくことが、英語嫌いな子を話せる子に変える鍵です。