main-img

日本で頑張りすぎていた私が、フィリピンで深呼吸できた理由。

  • 2025.12.17

日本で頑張りすぎていた私が、フィリピンで深呼吸できた理由。

 

日本にいた頃の自分を思い返すと、「ちゃんとやっていたな」と思います。

 

仕事も、家のことも、

家族の将来のことも、

手を抜いていたつもりはありません。

 

むしろ、

抜きどころがわからないまま、ずっと力が入っていた感じでした。

 

朝起きた瞬間から、

何かに追われているような感覚。

一日が終わっても、

気持ちはなかなか切り替わらない。

 

それが「普通」だと思っていました。

 

ドゥマゲッティに来て、

最初に驚いたのは、

特別なことが起きたわけではないのに、

呼吸が楽になったことでした。

 

朝、外に出ると、

空気がやわらかい。

 

車やバイクは走っているのに、

どこか急いでいない。

 

誰かに追い越されても、

イライラする感じがない。

 

そのとき、初めて気づきました。

 

日本では、

ずっと浅い呼吸で生活していたんだな、と。

 

これまで相談を受けてきたお母さんたちも、

よく似たことを言います。

 

「頑張りすぎてる自覚、なかったんです」

「みんなやってるから、普通だと思ってました」

 

でも話を聞いていくと、

 

・常に時間に追われている

・失敗できない空気の中にいる

・人に頼るのが苦手になっている

 

そんな状態が、

何年も続いていることが多い。

 

それはもう、

十分すぎるほど頑張っています。

 

フィリピンでの生活は、

決して完璧ではありません。

 

思い通りにいかないことも多いし、

日本の便利さを思い出す場面もあります。

 

でも、

「まあ、いっか」と言える場面が増えました。

 

多少の遅れ

ちょっとしたミス

予定変更

 

それが、

誰かの評価を大きく下げることはない。

 

この「余白」が、

人を呼吸できる状態に戻してくれる。

 

子どもたちも同じです。

 

日本では、

無意識のうちに

「ちゃんとしなきゃ」を背負っています。

 

でもこちらでは、

 

うまく話せなくてもいい

間違えても笑われない

まずやってみよう、が先にくる

 

その空気の中で、

子どもたちは少しずつ、

肩の力を抜いていきます。

 

あるお母さんが、

こんな話をしてくれました。

 

「うちの子、前より失敗を怖がらなくなりました」

 

「それは、英語力以上に大事な変化だと感じています」と。

 

相談の場で、

「自分が海外に向いているかわからない」

と言われることがあります。

 

でも、

向いているかどうかを判断する前に、

一度、力を抜ける場所を知ること。

 

それだけでも、

考え方はずいぶん変わります。

 

多くのお母さんたちも、

最初は同じでした。

 

決断するつもりはなかった。

移住なんて現実的じゃないと思っていた。

 

ただ、

「話だけ聞いてみよう」と思った。

 

それが、

自分を責め続ける毎日から、

少し距離を取るきっかけになった。

 

父親として、

家族を守る立場として思うのは、

 

頑張り続けることが、

必ずしも正解じゃない、ということです。

 

一度、深呼吸できる場所を知っておく。

戻れる場所を持っておく。

 

それは、

逃げではなく、

家族のための準備だと思っています。

 

もし今、

 

・気づくと息が浅くなっている

・休んでも疲れが抜けない

・この先の生活を考えると、少し重たい

 

そんな感覚があるなら。

 

答えを出さなくていい。

行くと決めなくてもいい。

 

ただ、

深呼吸できる場所の話を聞いてみる。

 

それだけでも、

今の毎日は少し違って見えるかもしれません。

 

父親として、

そして現地で暮らす人間として、

実際の生活の話は、正直にできます。

 

まずは、

お話だけでも。お待ちしております。