こんにちは、ドマゲティ英語留学&移住センター(DEEC)代表の増田です。
今回は「子供が『英語で夢を語れる』ようになるまでの道のり」というタイトルで、「英語で夢=将来のビジョンや希望を言えるレベル」に子どもが達するためのステップと親として知っておくべきことを解説します。
子供が「英語で夢を語れる」ようになるまでの道のり
「将来こうなりたい」「こんな人になりたい」と英語で自分の夢を語る――これは、英語力+自己肯定感+主体性が揃って初めてできることです。親子留学・インター校での学びは、この「夢を語る力」を育てる土台となります。以下では、そのプロセス、具体的なステップ、見逃したくないポイントを、研究と実例から見ていきます。
1.公的研究・理論から見る「夢を語れる」英語力の構成要素
まず、言語教育や発達心理学の研究で、「将来の夢を語る」レベルにはどんな能力が含まれているかを整理します。
〇表現語彙/教科語彙の広さ
自分の夢/将来の希望を語るには、職業や興味、抽象的な概念の語彙が必要です。英語教育で使われるカリキュラム研究でも、「語彙力は学業成績だけでなく自己表現・作文能力においても大きな要素である」とされています。
〇言語構造・文法の正確さ
夢を語る発言は「将来、〜したい」「なぜそう思うか」「自分にはその夢を叶える能力がある/準備している」など、将来時制(future tense)、条件文(if)、理由を言う “because / so that …” などの文法知識が要ります。これを使いこなせること。
〇リスニング力・理解力
人の夢・目標の話を聞く、英語でのプレゼンテーションや発表を聞いて理解できる力が、夢を語る上での材料になります。例えば、職業・分野に関する話を聞いて「こんな仕事があり、それに私ならこう貢献したい」というインスピレーションを得るには、相手の説明を理解できるリスニング力が必要です。
〇発話機会と発言慣れ
実際に英語で発言する機会を積むこと。間違っても話す・表現してみる体験が、自己表現力と自信を育てます。発表・作文・ディスカッション・将来の夢をテーマにしたプロジェクトなど。
〇自己認識・自己肯定感
「自分には将来の夢がある」「その夢に向かって努力できる」という自我意識が育っていること。「間違えてもいい」「挑戦することが成長を導く」というマインドセットが支えになります。これは言語力と並行して育つものです。
2.DEECで見てきたステップ:実際に子どもが夢を語れるようになるまでの道のり
当センターでサポートしてきた子どもたちが、「英語で夢を語れる」ようになったまでにどのようなステップを踏んだか、具体例を交えて見てみましょう。
〇ステップ 0 → 1:基盤作り(0〜6か月)
最初の半年
英語の聞く・話す量を増やす。日常表現を覚える。家庭での英語慣れ(英語絵本・動画・歌)を取り入れる。学校での簡単な発問に応じる/自己紹介など短い文での発話を試す。
発音の真似・先生の簡単な指示が理解できるようになる。「I want」「I like」「I don’t know」など簡単なセンテンスで自分の思いや好みを言えるようになる。自己紹介や好きなものを英語で言える。
〇ステップ 1 → 2:思考を広げる(6か月~1年)
半年から1年
教科語彙や抽象語彙を学ぶ。未来時制・理由を言う構文(because / so that / when 〜)を学ぶ。
発表・プロジェクトで「将来のこと」をテーマに話す機会を持つ。
教師が「What do you want to be?」「Why?」など質問する環境を設ける。
作文や自由スピーチで「夢」を書く/話す練習。
将来の夢について「I want to be ~」「Because ~」など言えるようになる。
英語で夢を書いたり発表したりすることに照れが減る。将来の目標について人に話す機会を自分から求めるようになる。
〇ステップ 2 → 3:自分らしさを込めて語る(1年~2年)
約1~2年
自分が関心を持つテーマ・職業分野を探し、それに関する語彙や情報を英語で調べたり話したりする。異文化・国際的な視点を入れて考える。将来に向けた計画や課題を英語で語る。学校でのプレゼン・ディベート・探究型学習で夢を形にする活動を行う。親も子どもの夢を聞く・言語化を促す。
夢を人前で英語で語れる。なぜその夢か、どのように努力するか/現状の自分の強みと弱みが話せる。英語で書く・話す内容に説得力や具体性が出てくる。将来の進学や仕事に関する夢を語ることに迷いが少なくなる。

3.親としてできる支援とチェックポイント
「夢を語れる子」に育てるために、親としてできること・学校選びで確認しておきたいことがあります。
〇日常で“夢について語る場”をつくる
家庭で「将来こうなりたいね」「大きくなったら何がしたい?」と話す時間を持つ。子どもの興味を引き出す質問をする。英語でそれを言う練習を一緒にする。
〇学校に発表・作文の機会があるかを確認
発表会・将来の夢をテーマにするプロジェクト・スピーチの機会がどれくらいあるか。教師が夢を語る表現を教えてくれるか。
〇教科語彙・文法・表現の学びを段階的に
未来時制・条件文・理由を言う表現など、「夢を語るための文構造」がカリキュラムに含まれているか。語彙の広さ・抽象語彙の学習があるか。
〇自己表現を肯定する環境
間違えてもいい、発言することを褒める。教師・同級生・家庭でチャレンジを認める雰囲気があるか。失敗や不完全さも成長の一部とする態度。
〇情報やモデルを提供する
海外・国内で夢を実現している人の話や事例を聞かせる。好きな職業・分野について英語のビデオ・記事を見せる。「こういう人もいるよ」というモデルがあると夢が具体的になる。
〇将来を意識した英語力の設定
目標を設定 (“大学でこう学びたい” / “好きな仕事をこの国際環境でやりたい”)。
その夢に必要な英語のレベル(スピーキング・リスニング・発表・読む力)を逆算して準備する。
4.実例:DEECで夢を語れるようになった子どもの声
5.時間軸・期待値:どのくらいでどこまで「夢を語れる」ようになるか
以下は、親御さんが期待を持ちやすいような時間の目安とその内容です。
)
〇0〜6か月
短い文で「I want」「I like」「When I grow up I want to ~」など、夢に関する基本表現を使えるようになる。好きなもの・興味のあることを英語で話すことに抵抗が少なくなる。
〇6か月〜1年
将来の夢を「好きなこと+理由」で述べられるようになる。未来形・because を使った簡単な理由付けができるようになる。発表・作文で夢をテーマにして話すことがある。
〇1年〜1年半 よ
り具体的な夢を持てるようになる(職業名・分野・どうやってその夢を実現したいかなど)。抽象概念(help / opportunity / change / world / community など)を使い始める。将来の計画・準備の話ができる。
〇1.5〜2年以降
英語で夢を語るときに、聞き手を惹きつけられる発表形式が取れる。なぜその夢か・自分の強み/今の努力・将来のビジョンなどをきちんと構成して話せる。将来の進学・職業など具体的な道筋を英語で想像できるようになる。
6.まとめ
子どもが「英語で夢を語れる」ようになるには、英語力・自己理解・発言の機会・語彙・文法・思考の深さなど、多くの要素が組み合わさる必要があります。
ただ、親子留学・インター校通学という環境は、それらを段階的に育てるための理想的な場です。

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