こんにちは、ドマゲティ英語留学&移住センター(DEEC)代表の増田です。
「救急時の行動マニュアル」
親子での留学や移住生活で最も不安なことの一つは「もしも急病や事故が起きたらどうすればいいのか?」という点です。特にお子さんが体調を崩したり、転んでケガをしたりすると、親としては冷静でいられなくなることもありますよね。
今回は、その具体的な流れや注意点を、経験をもとにまとめます。
● まず落ち着いて症状を確認する
救急時に一番大切なのは「慌てないこと」です。
呼吸はできているか、意識はあるか、出血はどの程度か。
これらを冷静に確認することが、次の行動につながります。
例えば、38度の発熱で子どもが元気に会話している場合と、同じ38度でもぐったりしている場合では、対応が全く異なります。
フィリピンの病院では症状の詳細を口頭で説明する必要があるため、
いつから症状が出たか。
食欲や水分摂取の有無。
服薬やアレルギーの有無。
をメモしておくと診察がスムーズになります。
● 移動手段を確保する
救急車はありますが、日本のようにすぐに来るとは限りません。そのため、多くの家庭は タクシーやトライシクルで病院に向かう ケースが多いです。私自身も、以前子どもの高熱時はトライシクルで病院まで行きました。
ただし、重症や出血が多い場合は救急車を呼ぶのが最優先です。どちらを選ぶかの判断を、家族で事前に話し合っておくことを強くおすすめします。
● 必ず持っていくべきもの
病院に行く際に必要なものは以下です。
パスポート(身分証明用)
保険証(海外保険や現地保険のカード)
現金(カードが使えない場合に備える)
常備薬や服薬中の薬
症状をメモした紙
特に現金は必須です。
フィリピンでは「デポジット(前払い金)」を求められる場合があり、持ち合わせがないと処置が遅れることもあります。私も一度、病院で点滴を受ける際に「先に支払いを」と言われ、現金を持っていたことでスムーズに処置が始まりました。
● 救急時の流れ(モデルケース)
症状を確認(意識・呼吸・出血の有無)
家族に連絡し、協力体制をとる
救急車かトライシクルで病院へ向かう
病院受付で「ER(Emergency Room)」と伝える
症状の経過を英語で説明する(メモを渡すと便利)
診察・処置を受け、支払いを行う
この流れを頭に入れておくだけで、パニックにならずに行動できます。
● 公的機関からのアドバイス
フィリピン国家災害リスク軽減管理評議会(NDRRMC)は、緊急時対応について次のように述べています:Families should prepare an emergency plan, including hospital contacts, transportation options, and essential items to bring in case of medical emergencies.(家族は、病院の連絡先、移動手段、持参すべき必需品を含む緊急時計画を準備しておくべきである。)出典:NDRRMC Philippines
つまり、準備がすべてです。事前のリストアップと共有が、家族を守る一番の方法になります。
● 増田からのアドバイス
救急時に大切なのは「冷静さ」と「準備」です。慌ててしまうのは当然ですが、事前に手順を決めておけば、不安は大きく減ります。
家族で「誰がどの役割をするか」を話し合う
子どもにも「困ったらこの紙を大人に渡す」と伝えておく
病院や救急連絡先を紙とスマホ両方に保存しておく。
救急時は誰にとってもストレスですが、「事前の備え」でそのストレスを最小限にできます。

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