こんにちは、ドマゲティ英語留学&移住センター(DEEC)代表の増田です。
「不安だらけの海外生活。私たち家族がドゥマゲッティに永住を決めた理由」
今回は少しプライベートなお話をさせてください。
私は2012年、43歳の時にフィリピン・マニラへと渡航しました。
「え、そんな年齢で移住を決めたの?」と驚かれることもありますが、
当時の私はとにかく、人生を変えたかったんです。
日本での生活に息苦しさを感じ、もっと家族や人とのつながりを大切にできる暮らし方があるんじゃないか——
そんな漠然とした想いを胸に、単身でマニラへ移り住みました。
最初の数年は、現地で小さな飲食業を営みながら、なんとか生活を成り立たせていました。慣れない土地、異なる文化、言葉の壁……。
毎日が挑戦でした。
そんな中で出会ったのが、今の妻です。とても優しく、しっかり者で、私の支えとなってくれました。
やがて2人の娘にも恵まれました。そして妻の実家があるセブに引っ越し。
長女は今9歳。次女は6歳。まさに、小学生真っ只中の娘たちを育てる、フィリピン在住のパパです。
セブでの生活もまた、悪くはありませんでした。けれど、治安の不安定さ、人の多さ、子育てへの環境面では、
どうしても“どこか違う”と感じることが多かったんです。
そんなある日、知人から「ドゥマゲッティで民泊施設の管理の仕事をしないか?」という話が舞い込んできました。
正直、その時は「ドゥマゲッティ?どこそれ?」というのが本音でした。聞いたこともない小さな街。観光地としてもそこまで有名じゃない。
インターネットで調べても、情報はほんのわずか。
けれど、なぜか心に引っかかりました。「もしかしたら、ここが“求めていた暮らし”なのかもしれない」
そんな直感だけを頼りに、私たち家族はドゥマゲッティへの引っ越しを決意しました。
民泊宿の2階の小部屋からの生活スタートでした。家具も最低限。知り合いもゼロ。仕事も未経験。
でも——
住んでみてすぐに感じたのは、この街には“人の温もり”があるということでした。
子どもを連れて歩いていると、知らない人が自然に話しかけてくれる。スーパーのレジのおばちゃんが、娘に英語で話しかけてくれる。犬がのんびり歩いていても、誰も怒らない(笑)
ドゥマゲッティは、都会のような便利さや華やかさはありません。でも、「安心して暮らす」という意味では、今までで一番しっくりきた場所でした。
治安はとても良く、街の人はフレンドリー。物価も他の都市に比べて格段に安い。日本人も少ないので、子どもたちは自然と英語で会話しようとします。
そして何より、自然が豊か。子どもたちがのびのびと走り回れる環境が、ここにはあるんです。
「ここなら、娘たちを安心して育てられる」そう夫婦で話し合い、私たちはこの街に“永住”を決めました。
それから数年。私たちの暮らしは少しずつ落ち着き、今ではこのドゥマゲッティで、同じように「親子留学」「移住」を目指す日本のご家族をサポートする仕事を始めました。
マニラやセブで経験した“不便さ”や“不安”があったからこそ、私たちは「寄り添えるサポート」ができると信じています。
「親子で留学してみたいけれど、不安で…」
「治安や生活のことが心配で踏み出せない」
そんな声をたくさん聞いてきました。
でも、私たち家族が体験してきた道のりは、
まさにそういう方たちの背中を押すためにあったのかもしれないと、今では思えるんです。
海外移住は、たしかに勇気が要ります。
失敗したらどうしよう、子どもがなじめなかったらどうしよう。そんな思い、私たちもたくさん抱えてきました。
でも、「来てよかった」と、心から思える場所に出会えた今、少しでも多くのご家族に、ドゥマゲッティの魅力と安心を伝えたい。
そして、自分たちの経験が、誰かの新たな一歩につながれば——それが今の、私たち増田家の“生きがい”です。