夕方になると、近所から子どもたちの元気な声が聞こえてきます。
ボールを追いかけて走り回ったり、自転車で競争したり。
誰が誘ったわけでもないのに、気がつけば何人もの子どもたちが集まっています。
ドゥマゲッティで暮らしていると、そんな風景をよく目にします。
親子留学で来られたご家庭のお子さんも、最初は少し緊張しています。
知らない国。
知らない言葉。
知らない友達。
大人なら、それだけで身構えてしまうかもしれません。
でも子どもたちは不思議です。
一緒にボールを蹴ったり、鬼ごっこをしたりしているうちに、言葉が通じなくても笑顔で遊び始めます。

以前、お母さんがこんなことを話してくださいました。
「英語が話せるようになることばかり考えていました。でも、一番うれしかったのは、子どもが国籍なんて気にせず遊んでいたことでした。」
その言葉が今でも印象に残っています。
英語は勉強すれば身につくかもしれません。
でも、「違いを自然に受け入れる感覚」は、教科書だけではなかなか学べません。
一緒に笑って、一緒に遊んで、「また明日ね」と手を振る。
そんな何気ない経験が、子どもの中に少しずつ積み重なっていくのだと思います。
私は15年以上この街で暮らしていますが、ドゥマゲッティの魅力は観光地の多さではありません。
人との距離が近く、子どもたちが自然に関われる環境が残っていることです。
だからといって、海外で育つことが正解というわけではありません。
日本には日本の良さがあります。
ただ、お子さんが将来大人になった時、「世界にはいろいろな人がいて、それが当たり前なんだ」と自然に思える経験は、大きな財産になるかもしれません。
私たちが親子留学を通してお手伝いしたいのは、英語だけではありません。
子どもたちの未来に、少しだけ選択肢を増やすきっかけを届けることです。

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