こんにちは、ドマゲティ英語留学&移住センター(DEEC)代表の増田です。
今回は「インター校で育つリーダーシップと主体性。」というタイトルで、「インター校通学が子どもにどのようにリーダーシップと主体性を育てるか」を解説します。
インター校で育つリーダーシップと主体性
「自分で考えて動ける子ども」「他人を尊重しながら目標に向かっていける子ども」に育てたいと思うママは少なくないでしょう。インター校通学は、英語力だけでなく、このようなリーダーシップと主体性を育む環境としても非常に恵まれています。
以下、DEECでの具体例を交えて、何がその育成を可能にしているか、どう親が支援できるかを整理します。
1.国際校・公的制度でリーダーシップと主体性を育成する仕組み
まずは、インター校で「生徒の主体性やリーダーシップ」を育てるためにどんな制度や方法が用いられているか、信頼できる情報源から見ておきましょう。
How International schools nurture leadership and global thinking in students(The Dewey Schoolsの記事)
このような学校では、多文化環境・協働的なプロジェクト・グローバルな視点での学びなどをカリキュラムの中に組み込み、「生徒が自分の意見を持つ」「他国の文化や背景の違いを尊重しながらグループで考える」機会を豊富に設けています。
これにより、リーダーシップをただ「指示する力」としてではなく、「考え・調整し・導く力」として育てることが重視されます。
Middle schools foster independence and responsibility in students(Manila Standard)
中学年の段階で、生徒が自分の学びを自ら管理・改善する「自己アドボカシー(Self-advocacy)」や、クラスルームでの役割/リーダーシップをとる機会(クラブ活動・生徒会・ピアメンターなど)が与えられるという記事があります。こうした仕組みが主体性と責任感を育てるのに非常に効果的であると報告されています。たとえば、「クラスでの役割を交代で務める」「グループディスカッションを生徒が主導する」など。
あるインターナショナルスクールなどの事例で、「生徒が学習方法・課題形式・学習目標を選べる」「自分で振り返り目標を立てる」「問題解決型/プロジェクト型学習を通して、自分で考えて行動する習慣をつける」ことを通じて、生徒の主体性を育てているという報告があります。
2.DEEC の経験:ドゥマゲッティで見られるリーダーシップと主体性の育ち方
次に、DEECで実際に見てきた「インター校に通う子ども」がリーダーシップや主体性を伸ばしてきた具体例を紹介します。
●低学年での小さな役割
クラスで道具を配る・名前順を整理するなど簡単な「お手伝い役」や「先生の指示に従うだけでなく、自分で進んで手伝う場面」を与えられる。
最初は言われてから動くことが多かった子どもが、自分から「手伝いたいです」と言うようになる。責任感が芽生える(慣れてきて習慣化する)。
●グループワーク・プロジェクト型学習
学校で複数名で課題を進めたり、調べ物をして発表を作るプロジェクトがある。リーダー役・まとめ役・発表者など役割を生徒で分ける。
グループ内で意見をまとめたり、人を巻き込んだりすることができるようになる。発表の際には自信をもって話すようになる。
●クラブ活動・生徒会などの課外活動
スポーツ、音楽、文化イベント、ボランティア活動など、生徒が主体的に参加できる活動がある。生徒会メンバーとして企画運営を担当する例。 イベントを企画したり、リーダーとして他の友達をまとめたり、保護者・教師との調整を経験することにより、自分から意見を言える・課題を見つけて解決しようとする姿勢が育つ。
●学習の自己管理・反省
宿題の進度管理・自分の弱点を先生に相談する・目標を自分で立てる・振り返りをする時間が設けられている学校がある。家庭でも 「週末に1週間の振り返り」を行う家庭あり。
子どもが「次はここを改善したい」「この部分はうまくできなかったけどこうやって良くしたらいい」という自己分析をするようになる。主体的に学びに取り組む姿が見える。
3.リーダーシップと主体性が育つまでのステップ
子どもが「自分で考え動く」「他を導く力」を身につけるためには、段階があります。過剰な期待ではなく、少しずつ育てることが大切です。ゆっくり待つことがポイント。
●ステップ1:小さな責任を持つ(1‐半年~1年)
入学直後から数か月~1年
お手伝い役・クラスのお手伝い・グループ内での役割分担など、小さな責任を与え、できたら褒める。失敗を恐れない環境づくり。
●ステップ2:意思決定と発言の機会(1~2年)
1~2年目
プロジェクトやグループワークで意見を出す・発表をする機会を増やす。生徒会・クラブなどで企画に関わる。教師が「どう思う?」と意見を聞くような授業。
●ステップ3:リーダーシップ役割を経験する(2年以上)
2年あたり以降
他のメンバーをまとめる・問題解決を引き受ける・イベント運営などの中核的役割を持たせる。責任を果たす経験を積む。
●ステップ4:自己評価・他者評価・改善サイクルを回す
継続
子ども自身が「どうやったか」「次はどう改善するか」を考える。先生や友だちからのフィードバックを受け取る。親も話を聞いて応援する。
4.親として見学・学校選びで確認すべきチェックポイント
インター校を選ぶ際、リーダーシップと主体性の育成が期待できるかを見極めるポイントがあります。
●生徒会・クラブ活動の種類と生徒の役割
「生徒会がありますか?どれくらいの学年から参加できますか?どのような企画をしていますか?」など。
授業の中で発言・ディスカッション・グループワークはどれくらいあるか 見学時に授業を観察し、生徒が意見を言う機会があるか、先生が問いかける時間があるかなどを確認。
●学習の自己管理・目標設定・振り返りの時間があるか
振り返りシート・宿題の進捗自己チェック・成績以外での目標を生徒が自ら立てる機会があるかを聞く。
●教師・学校のスタンス・文化
間違えを恐れさせない雰囲気か、発言を促す教師がいるか、失敗も学びとする姿勢が校内文化としてあるかどうか。
●学校外活動・責任を持てる機会の多さ
学校主催のイベント・遠足・ボランティア・国際交流など、生徒が準備・運営に関わる機会がどれくらいあるか。
●保護者の関わり方
家庭でも責任感・主体性を育てるためのサポートがどれくらい学校から情報提供されているか。親子で目標を立てる機会などがあるか。

5.まとめ:インター校でリーダーシップと主体性を育てる意味と親としての役割
インター校で育つリーダーシップと主体性は、単に将来「何かを仕切れる子ども」というだけでなく、次のような広い力を含みます。
自分から考え、行動する力。
他者と協力しながら目標に向かう力。
発言・意見を持つ・問題を見つけ出す・解決しようとする姿勢。
自分の学び・成長を見直す力(反省・改善のサイクル)。
親としては、上記チェックポイントを基に学校を選び、入学後も家庭で少しずつ主体性を育てる働きかけ(意見を聞く、責任を持たせる、小さなリーダー役を与える等)をすることで、その力を最大限に伸ばすことができます。

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