こんにちは、ドマゲティ英語留学&移住センター(DEEC)代表の増田です。
今回は「家庭学習のサポート、インター校ならではの工夫とは」というテーマで、当センターでの実例やアドバイスを交えて、「インター校家庭学習で効率よく成果を出す工夫」をご紹介します。
●はじめに:家庭学習の位置付け
インター校通学型では、授業で学ぶ内容が教科科目からプロジェクト学習・探究型スタディ・英語での発表など多岐にわたるため、家庭学習の役割が非常に大きくなります。校内の課題だけでなく、復習・予習・語彙補強・発話練習など家庭で補う部分が、子どもの理解度や自信につながります。
「家庭学習=ただ宿題をやる時間」ではなく、「学校学習と連携して伸ばす工夫の時間」にすることがインター校ならではの鍵となります。
●公的・信頼校のガイドラインに見る家庭学習支援の仕組み
フィリピン教育省(DepEd)は K-12 Curriculum Guide の中で、家庭と学校が協力して生徒の理解を深めることを強調しています。特に語彙・読解・計算など教科の基礎部分は家庭学習で反復させることを推奨しています。deped.gov.ph
また、家庭学習が定着するためには「短時間・毎日・バラエティのある活動」が重要であると報告されています。特に英語で教科科目を学ぶ子どもには、教科外で英語を使う活動(読書・動画・会話)を取り入れることが効果的とされています。
むずくしく考える必要はなく、家庭でも少しだけ英語での表現が望まれるわけです。
●DEECで見た、家庭学習の工夫と成功事例
DEECがサポートしてきたご家庭で、子どもが伸びた家庭学習の工夫をいくつかご紹介します。
〇予習+復習ルーチンを組む
例えば、算数の授業で新しい単元に入る前に、家庭で教科書の見本問題を読み、一緒に予備知識を確認。授業後にはその日の内容を復習する時間を10〜15分設ける。最初の頃は親が横について英語・計算の解き方を一緒に読むことで、授業中のつまづきが減りました。
〇語彙ノート/フラッシュカードの活用
教科授業で出てくる専門語彙(Science の用語、Mathematics の言葉など)をリスト化し、家庭で絵・模型・図を使って確認。例えば「photosynthesis」「evaporation」「fraction」など、視覚とセットで語彙を覚えると理解が早いです。
*遊びとしてこういったカードをお子さん自身が作っていくと効果的です。
〇プロジェクト準備・アウトプットを家庭でサポート
学校で「プレゼンテーション」「展覧会」「Science fair(科学展)」などアウトプット活動があるとき、親が題材探し・資料収集・英語表現の手助けをする。役割分担をすると子ども自身が責任感を持ち、出来栄えだけでなく準備過程での成長を感じます。
〇読む量を増やす・多様なメディアを活用する
読書(児童向け英語絵本・短編小説・図鑑)・動画(教育番組・YouTube の子ども向けチャンネル)・英語の歌やプログラムを毎日少しずつ取り入れる家庭が多く、その子どもたちは語彙力・発音・聞き取り力が授業で伸びるスピードが速いです。
〇週の終わりに振り返る時間を持つ
金曜日の夕方などに、「今週の良かったこと」「難しかったこと」「来週の目標」を子どもと一緒に話す時間を設ける家庭があります。これにより子ども自身の学びに対する意識が高まり、自主性も育ちます。
●親として意識すべき落とし穴とその対策
家庭学習をうまく機能させるためには、以下のような点にも注意が必要です。
〇過度な宿題・負荷で疲れる
教員に宿題量と難易度の確認、家庭での学習時間を制限し休息を設ける。疲れが見えるときは無理に進めずフォローと声掛けを。*実際に相談すれば応じてくれる先生が多いです。
〇一方的・単調な学習
数学・理科の問題と語彙・発話・プロジェクトなどバラエティのある内容を組み込む。ゲーム形式の学習を取り入れる。
〇家庭でのサポートのマンパワー不足
予習動画・オンライン教材・教科書以外の補助教材を使って親以外のサポートを活用する。学校の EAL 補習や家庭教師制度を利用可能か確認。*各学校ごとで異なるので要相談
●公的/研究からの裏付け:家庭学習の効果
British Council の調査では、家庭学習を週に少しでもルーチン化した児童は、教科成績・英語の理解度・自信において統計的に優れているという結果が出ています。
また、専門機関の文献では「教科学習と語学学習の統合」で成果を上げているケースで、家庭での語彙復習・発話練習・教科外の読み物活用が「言語処理の速さ」や「理解深度」に影響を与えていると報告されています。
まとめ
インター校での家庭学習は、ただ宿題をこなすだけでなく、授業との連携・語彙補強・アウトプット機会・生活英語の導入など、工夫によってその効果が大きく変わります。
各家庭に合ったスタイルでよいので少しづつ工夫することが理想ですね。